低温焙煎解説f48 コーヒーの生豆は膨張・収縮を2度繰り返し、3度目の膨張で1ハゼになる

フクモト珈琲の低温焙煎
生豆は膨張・収縮を2度繰り返し3度目の膨張で1ハゼになる

これまでの解説でも何度かお話ししてきましたが、

低温焙煎が「1ハゼで完熟した浅煎り」を実現できる最大の理由は

この水ヌキの様子を注意深く観察していると、ひとつの特徴的な現象が見えてきます。

それは、

ということです。

そして、内部の水分がほぼ抜け切ったタイミングで迎えるのが、3度目の膨張──つまり1ハゼなのです。

焙煎でよくある誤解があります。

そう思われる方は少なくありません。

しかし実際には違います。

繊維質が十分にほぐれていない状態では、外からいくら熱を加えても、その熱は豆の中心まで簡単には届きません。

1ハゼを迎えても完熟した味にならない豆があります。

その原因は、生豆内部にまだ多くの水分が残っているからです。

そのため、多くの場合はさらに焙煎を進めざるを得なくなるのです。

ここで、お餅を焼く様子を思い浮かべてみてください。

硬いお餅は、熱が加わることで少しずつ柔らかくなります。

低温焙煎で起きている現象も、これによく似ています。

そして、

という2つのサイクルを経て、内部の水分がほぼ抜け切ると、

これが、私が長年の焙煎で確認してきた低温焙煎ならではの焙煎プロセスです。

いかがでしたでしょうか。

低温焙煎における「水ヌキ」の仕組みを、少しイメージしていただけたでしょうか。