「生豆が色づいた=しっかり煎れている」
実はこれは大きく間違っています

コーヒー焙煎でよくある誤解。
「生豆が色づいた=しっかり煎れている」
実はこれは大きく間違っています。
生豆は “繊維質の硬い塊”。
表面にどれだけ熱をかけても、内部に水分が残る限り、芯は半生焼けのままです。
焙煎度を進めれば最終的に火は通りますが、
“完熟した浅煎り” を仕上げたい場合、その方法では不可能です。
雑味のないコーヒーを一度試してみる

■ 低温焙煎の核心
低温焙煎は、
「1ハゼで完熟した浅煎りを作るために考案された焙煎方法」
そして最も重要なのが、
焙煎スタートから約8分30秒までに、生豆の繊維質をやさしく解す工程。
ここでの出来不出来が、焙煎全体を決めると言っても過言ではありません。

■ なぜ繊維質を解すのか
繊維質をほぐす工程は、
生豆内部の水分をスムーズに外へ逃がすための“土台づくり”。
「低温=火力弱く長時間」
というイメージを持つ方も多いですが、
低温焙煎の本質はそこではありません。

■ 繊維質をほぐすための事前準備
低温焙煎では、焙煎前に次の2つの環境を整えます。
① 焙煎室の室温を20〜30℃に保つ
② 焙煎機本体の保有熱を調整する
どちらも手間のかかる作業ですが、
これを怠ると 繊維質はほぐれず、浅煎りの完成度は大きく下がります。
低温焙煎のコーヒーを味わってみる

■ 私だけがやっていた“面倒な準備”
この準備作業をしている焙煎士は、
おそらく多くありません。
かつて仲間に話しても、
「そんな面倒なこと…」と笑われたほどです。
しかし、
硬い生豆の繊維質をしっかり解すには絶対に必要なプロセス。
これこそが、
他の焙煎方法とは全く異なる“低温焙煎”の核心部分なのです。
■ 低温焙煎を理解するには
・生豆は“繊維質の硬い塊”であること
・焙煎には“保有熱”という概念があること
この2つの理解が欠かせません。
次回は、繊維質をどのように解していくのか、
さらに具体的に解説していきます。
美味しいコーヒーは、黒いだけではありません。
私たちが目指したのは、
赤みのある、透き通った「琥珀色」の一杯です。