・珈琲探訪: NO.1
コーヒー豆の挽き方について
・珈琲探訪:NO.2
コーヒーの抽出について
・珈琲探訪:NO.3
ペーパーフィルターについて
・珈琲探訪:NO.4
焙煎について
・珈琲探訪:NO.5
アイス・コーヒーの淹れ方
・当店のコーヒーの美味しい訳は・・・


コーヒーの抽出について

使用するコーヒーの抽出器具に応じた、正しい抽出をする事。
コーヒーの献て方は、コーヒー好きの方にとっては、一番気になる事だと思います。
また、珈琲を生業としている者にとっても、それぞれにこだわりをもっている所だと言えます。
それらを承知の上で、私の独断と偏見で言わせて頂きます。
コーヒーは、どのような献て方をしても、お湯をかけて濾過すると味になります。
但し、どのようなお湯のかけ方をしたかによって、コーヒーの味のタイプが違ってきます。(ここが、ポイントです。)

話が、少し理屈っぽくなりますが、珈琲の味はどのようにして抽出されると思いますか?

コーヒーの粉にお湯をかけます。
すると、一粒一粒のコーヒーは、お湯を吸収して膨張します。
その時に、コーヒー豆の成分が、お湯に溶け出して味を創り出していきます。

ドリッブ式のコーヒーの献て方をした時に、人によって味の差が出るのは、お湯のかけ方の上手、下手によってコーヒーの粒子の膨張の仕方が、違ってくるからです。
勝負は、1回目のお湯のかけ方で、決まります。

◎最初のお湯を、たっぷりとかけて、コーヒー豆の粒子を十分に膨張させた時のコーヒーは、伸びのあるマイルドな味になります。
それに対して
◎最初から、少しづつお湯をかけて、ゆっくりとコーヒー豆の粒子を膨張させた時のコーヒーは、どっしりとした味にはなりますが、まろやかさに欠けた味がします。

このように、コーヒーの味は、コーヒー豆の粒子が、どのような膨張の仕方をしたかで、決まってきます。

ペーパーフィルターでの珈琲の献て方
理屈はさて置き、当店の標準てきなペーパーフィルターでの献て方を、例にとってご説明致しましょう。
荒挽きのマイルドなコーヒーを目指しているので、豆の分量は少し多めに、使用するドリッパーも余裕を持たせて、大き目のサイズのものを、使用します。

・豆の分量
1人前 15c,2人前 26c,3人前33cと言うように、一度に献てる人数分が多くなるほど1人分のコーヒー豆の分量は少なくても十分に濃度が出るようになります。

写真の例では、2人分を102ドリッパーを使用して、抽出しています。
お湯は必ず沸騰させて、かける直前にガス台から離し沸騰が少し落ち着くのを待つ。
1回目のお湯は、中心から周囲に逆の「の」の字を描くようにコーヒー豆の膨れに併せながらタップリとかける。
(上手く膨張させる事ができて、待機の時間が十分に持てると1回目のお湯で、コーヒーの成分の大部分は、抽出されます。)
この時、少し落差をつけて、お湯の穂先がコーヒー豆の底まで届くような感覚で落とすとコーヒーの味に力強さが出てきます。
後は、ゆっくりとコーヒーの抽出液が落ちるのを待ちます。
スーと落ちていた液が、ポタポタと切れる手前で、2回目のお湯を1回目の時のようにまたタップリとかける。
2回目のお湯をかけた時に、アワの色が1回目の時と違ってヌタッとした白っぽいアワになるとコーヒーの成分が抽出されたと言うサインです。
(豆の種類や焙煎によっても、アワの状態は少し違います。)
後は、人数分の目盛りまで、コーヒーの液が落ちるのを待ってドリッパーの中にお湯が残っていてもサーバーからはずします。
できあがったコーヒーの味は、マイルドなクセのない味になっていると思います。
(コーヒーの成分の7〜8割を抽出した、おいしいとこどりの抽出法といえます。)
もう一度、繰り返して言いますが、どのようなお湯のかけ方をしても適正に焙煎された良質のコーヒー豆を使用していれば必ずそれなりの味はでます。決して、難しく考える必要はありません。
ですが、コーヒーの味は、上記の例からも分かるように、コーヒー豆の粒子がどのような膨張の仕方をしたかによって、微妙に違いが出てきます。
この事は、同じ珈琲豆を使用しても、コーヒーを抽出する器具が違うと、味の違いが出てくると言う事に関連してきます。
それもまた、珈琲の味わいの一つとして、楽しむ事ができれば、より深く珈琲の世界を理解したと言えるのでは、ないでしょうか!
コーヒーの抽出法は、決して一つでは、ありません。
自分流のドリップ法を創り出す事に、チャレンジして下さい。コーヒーの味が一味違ってくる事でしょう。

コーヒーメーカーでの珈琲の献て方
コーヒーメーカーは、いろんなタイプの機種があるので、一概には言えませんが、総じて言えるのは抽出時間がかかりすぎて過剰抽出になり易いと言う事です。(コーヒーの成分が全て抽出される・・・雑味も含めて)
また、ポタポタと言う感じでお湯がコーヒーにかかるので上記のペーパーフィルターの時のような膨張の仕方ができません。
その結果、コーヒーの味はまろやかさに欠けたカタイ味がします。
では、どうすればいいのでしょうか?

*コーヒーメーカーでコーヒーを献てる時は、使用するコーヒー豆の分量を少なくする。
1人前7〜8cを目安として、人数分に応じて調整する。
(できあがりのコーヒーの味は、コーヒー豆の分量が少ないぶんだけ、濃度の薄い軽い味になります。)
コーヒーメーカーを使用する限り、仕方の無い事です。(これが、抽出器具の持っている特性です。)

コーヒーは、そのつど淹れたての新鮮なものを飲む
コーヒーの香りや旨みを創り出している成分は、非常にデリケートなものです。
時間が経つとすぐに失われてしまいます。
また、抽出されたコーヒーの液体は、温度変化に敏感です。
(保温プレートでの、長時間の保温は、確実に味を損ねます。)
型の温度変化は、コーヒーの味を大きく変化させます。(一度冷めたコーヒーを、温めて飲むと言う事。)

淹れたてのコーヒーの液体は、透明感のある琥珀色をしています。
その色が、時間の経過と共に、黒く変色してくると言う事は、コーヒーの味も変化していると言う事です。
冷たいコーヒーカップをよく温めるのは、抽出したコーヒーをできるだけ最小限の加熱で済ませるためです。

アイスコーヒーも、淹れたてのコーヒーをすぐに急冷して飲む事がベストですが、冷ましたアイスコーヒーを冷蔵庫で保存するのは、 V型の温度変化ではないので、この場合は味の変化が緩やかなので、ある程度の保存時間が保てます。
「アイスコーヒーは、時間を置いたほうがコクが出る。」と言われる方が、たまにおられますがそれはコーヒーの味が変質したとこからくるドロッとした切れ味の悪さを、コクと勘違いされている意見です。
ホットでもアイスでも、淹れたて透明感のある琥珀色が、黒くなってくると味が変化してきていると言うサインです。

※コーヒー豆の保存について
コーヒー豆は、湿気や高温をきらいます。湿気ると、お湯を吸収する力が落ちるし、高温だと、コーヒー豆の脂肪分が早く酸化して、風味を損ねるからです。
密閉できる容器などに入れて、できれば冷蔵庫などで、保管して下さい。
(冷凍室だと、なお良い状態で保存できます。焙煎されたコーヒー豆は、ほとんど水分が含まれていないので凍ると言う事はありません。使用される時は、同じようにお湯をかければ、きれいに味がでます。)

最後に、一言
技術的な事ばかりをお話してきましたが、珈琲というのは、”心で淹れるもの”だと思います。
” おいしい珈琲を飲ませてあげたい!おいしい珈琲を創りたい!”と言う、心意気が一番の極意だと思います。
貴方の一番の珈琲を、どうぞ創り出して下さい。




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