▼『低温焙煎』を考察する!no,3 |
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『低温焙煎』で焙煎されたコーヒーは、独特の『まったりとした甘みのある味わい』のコーヒーになります。 完熟したフルーツの酸味がそうであるように、コーヒーの酸味も甘味のある芳醇な酸味になっているからです。 この甘味は、高温で焙煎されたコーヒーにはなく『低温焙煎』で煎られたコーヒーだけが持っている独特な甘味です。 豆を買われるお客様から、よく問われるのが『酸味の少ないコーヒーはどれですか?』という質問です。 コーヒーの味わいは、基本的には果実の持っている酸味の味です。 『酸味の少ないコーヒー』とは『味のないコーヒー』という質問のように私には聞こえて、いつも戸惑ってしまいます。 フルーツでも、未成熟なフルーツの酸味は酸っぱいですが、完熟して甘味が増すと芳醇な酸味に変化して「美味しい酸味」と感じます。 焙煎が不完全で、未成熟な酸味のコーヒーを飲まれた結果『酸味の少ないコーヒーはどれですか?』という質問になっているのだろうと推察しています。 では、なぜ『低温焙煎』で焙煎されたコーヒー豆には、そんな甘味があるのでしょうか? 『低温焙煎』で煎ると甘味のあるコーヒーになることは、経験的に早くから判っていました。 ですが、科学者ではない私には『その科学的な根拠を説明する』ことは長らくできませんでした。 そうすることで、甘味のある栗に煎りあがるそうです。 小石が無くても栗を煎ることはできますが、小石のない状態で煎られた栗は甘味が無くて美味しくありません。
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